心理

おばけよりも怖い「集団心理」の恐怖‼︎人間が一番怖かった。

「集団心理」

皆さんも一度は耳にしたことのある言葉ではないでしょうか?

集団心理を簡単に説明すると、「集団において起こる特殊な心理状態のこと」と説明することができます。

人間は、社会を構築し生活をする「社会的動物」と定義されています。

つまり私たちが生きていくためには、「職場」「家族」「学校」などの複数の集団を形成し、その中で生きていかなければいけないのですが、そこで関係してくるのが「集団心理」なのです。

集団心理には「安心感が得られる」や「その組織のルールがわかる」などのメリットもあるのですが、時として人を残虐に狂わせてしまうデメリットも存在するのです。

今記事では、「集団心理の恐怖」について話したいと思います。

その入り口として、集団心理の悪い例としてよく使用される「魔女狩り」について紹介したいと思います。

 

魔女狩り

魔女狩りは集団心理の例としてよく使われます。

16世紀後半から17世紀にかけて、何人かの少女たちが発作を起こして倒れたり、体を引きつらせたりといった奇妙な行動を見せました。

この不可解な現象を見た人々は、「魔女の仕業だ」と主張するようになり、やがて医者が「少女たちは取り憑かれている」と断言したため、町中がパニックに陥り集団パニックが加速していきます。

これが「魔女狩り」の発端とされています。

その後、「魔女」として告発された人々は次々に処刑をされていくのですが、その判断基準は正当なものではありませんでした。

『普通とちょっと違う』という理由で処刑が繰り返されるようになっていったのです。

そして人々は次第に、魔女狩りを楽しむようになっていきました。

誰かに罪をきせたくなったら、その人の体や家にあるものに難癖をつけて告発しました。

「ほくろ」や「あざ」があるという理由で、魔女として判決されていったのです。

こうして19人が絞首刑、1人が巨大な石での圧死、5人は監禁されたまま死亡し、合計25人の人達が犠牲になりました。

また、監禁され、殺害には至らなかった人たちは150人に登りました。

魔女狩りの例から考えてみると、告発や処刑をした人たちは「正義」として行ったに違いありません。

つまり、正義として無意識に暴動を起こし、無意識にエスカレートしていき、無意識に楽しむようになっていったのです。

これが「集団心理の恐怖の全貌」ということができるのではないでしょうか?

では、なぜこのようなことが起こったのでしょうか?

その答えは、集団心理の特性にありました。

 

集団心理とは

私たちは、自分が正しいと思っている意見を持っていたとしても、他の大多数の人が別の意見を示した場合、自分の意見を変え同調してしまうという傾向があります。

集団の中に入ると、責任感や判断力が低下し同調する傾向が高まるのです。

この傾向のことを「集団心理」と言います。

集団心理は時として、信念やモラルが存在しない暴力的で狂気に満ち溢れた姿に変貌を遂げます。

具体的に集団心理にはどのような特徴があるのかを見てみましょう。

集団心理の特徴

集団心理が悪い方向へ働いた時の代表例として「いじめ」があげられると思います。

また集団心理は、「無意識」において実行されていると言われています。

「いじめが無意識に実行されている」と考えると・・・その恐ろしさに気づくことができるのではないでしょうか?

先に紹介した魔女狩りの例もそうでしたね。

「正義」という動機の裏の顔に気づかない人が多いのです。

またその他にも、下記のような特徴があげられます。

匿名性によって強くなる

集団心理には匿名性によって責任の分散が生じ、言動が攻撃的になるという特徴があります。

SNSやゴシップ雑誌では、「匿名」についての問題提示が度々されていますよね。

自分の名前を開示するよりも匿名の方が、無責任な発言・行動ができてしまうのです。

自分が力を持っていると錯覚する-「不敗幻想」

ひとりでいるときは静かな人でも、集団の中に入ると過激で大胆な行動をとりやすくなります。

自分が所属している集団にこそ力があり、私たちの集団はどんなこともできるという幻想を持ちやすくなるのです。

このことを「不敗幻想」と言います。

また、自分で決断したにもかかわらず「みんなが選んだ」と、責任転嫁をしやすいという特徴があり、ひどい場合には集団リンチや暴行事件にまで発展してしまいます。

ある集団に不敗幻想が蔓延すると、集団の結束を乱すような反対意見は言えなくなり、全員一致が原則となります。

その結果、新たな問題が発生した時の対応は遅れ、良い解決策があったとしても実行することは難しくなってしまうのです。

 

集団行動の4つの法則

集団行動には「4つの法則」が存在します。

法則1:道徳性の低下-「普遍感」

集団の中にいると道徳性が低下し、無責任な行動をとりやすくなると言われています。

「赤信号、みんなで渡れば怖くない」の心理ですね。

そして集団リンチや暴行などの暴動は、「日頃の欲求不満」が原因とされています。

この2つの特性を合わせると・・・「ストレスのはけ口を求めて暴動を起こし、道徳性が低下しエスカレートしていく」という状況が作り出されてしまうのです。

このように「みんながやっているから間違いではない」という心理のことを『普遍感』と言います。

法則2:暗示にかかりやすくなる

集団の中にいると冷静な判断が出来なくなり、暗示にかかったかのように周りの人間の言動に従ってしまう傾向があります。

法則3:思考が単純になる

周りの意見に流されてしまい、「まぁいいか。」とあまり深く考えず、また一貫性がない思考になると言われています。

その他にも「意見が変わりやすい」「『白か黒か』など、判断が極端になる」などの特徴があります。

法則4:感情的な動揺が激しくなる

興奮状態の集団の中にいると、大人しい人でも感情の動揺が激しくなり、興奮状態になることが知られています。

 

集団パニック

人は不安や恐怖(ストレス)が原因で混乱してしまうと、「集団パニック(集団ヒステリー)」を起こすことがあります。

集団パニックは「パニック映画」として、取り扱われることも多いですよね。

集団パニックは催眠にかかりやすい状態が高くなった時に起こるとされており、「正しい情報が素早く伝達」されないとその危険性が増すという特徴があります。

集団パニックのキーパーソン「アジテーター」

「集団パニック」が起こると、引き金さえあればそれは暴動に発展します。

暴動は不満の蓄積からも起こるとされています。

最初は個人的な不平・不満だったものが、周りに感染するとその威力はどんどん膨らんでいきます。

そして抑制する力が弱まった時に、「反社会的行動」へと移っていくのですが、その引き金を引く人のことを「アジテーター」といいます。

アジテーターになる人は元々攻撃的で、社会に大きな不満を持っていることが多いと言われています。

 

悪の「集団心理」に巻き込まれないために

では、どうしたら集団心理のデメリットの渦から逃れることができるのでしょうか?

集団の中に入ると「集団心理」が働くことを理解し、その問題点を把握して上で、自分で考えて行動をすることが重要となってきます。

また環境づくりとして、「自分の意見が自由に言える雰囲気づくり」を心掛けるのも良いと言えるでしょう。

 

まとめ

集団心理にはメリットも存在しますが、基本的には危険な選択を選びやすいということを理解しておく必要があります。

私たちは理性を持った生き物ではありますが、本能は弱肉強食の中に生きる動物であることを忘れてはいけません。

そして、自分の中の本能が人を傷つける可能性があることを、十分に理解する必要があります。

まずは、自分が集団心理の渦中で暴動を起こしてしまわないように、自分で考えることを意識しましょう。

2つ目に、暴動を止める勇気を持ちましょう。

以上を意識することにより、私たちの生活がより安全なものになることを願っています。